味覚と病気


日頃、何気なく口にしている食べ物の味は、実は、それぞれの内臓の状態ととても関係しています。

東洋医学では、これを内臓毎に解説しています。

それぞれの味覚について、適度な量であれば内蔵の働きを助ける作用になるため、食事の時に自然に取り入れていることもあります。

しかし、過度の摂取は病気の悪化につながることもあります。

食生活を振り返ってみるための参考にしてください。

 


肝臓・胆のう ⇔ 酸味    

肝臓が疲れてくると、すっぱいものが欲しくなります。

酒の席などで出される「酢の物」は、アルコールで肝臓に負担がかかるのを和らげるためのものです。

肝臓が悪いと、逆に酸味を全く受け付けない場合もあります。

妊娠するとこの傾向が強くなるのは、婦人科系は肝臓と関係が深いためです。

酸っぱいものを果物で食べるよりも食酢や梅酢などの発酵したもので摂り入れる方が良いと思います。

 

 

心臓  ⇔  苦味     

心臓が悪いと苦いものが欲しくなりますし、苦いものをとりすぎると心臓が悪くなることもあります。

コーヒーの飲みすぎが心臓病につながることは最近話題になりました。

消化器(胃・膵臓)⇔ 甘味   

消化器が悪いと甘いものが欲しくなりますし、甘いものを摂りすぎると消化器が悪くなります。

出来るだけとらないようにしましょう。


肺・大腸 ⇔  辛味

肺、大腸が悪いと辛いものが欲しくなりますし、辛いものをとりすぎると肺、大腸が悪くなります。

食事にアクセントをつける適度な量にした方が良いです。

辛味とは、カラシ、コショウなどの香辛料のことです。刺激だけを優先させた食事はよくありません。

腎臓 ⇔ 塩味

塩分を取りすぎると腎臓が悪くなりますし、逆に腎臓が悪いと塩辛いものが欲しくなります。

もともと塩は細胞をひきしめて体を温める性質があるため、体にとっては必要なものですが、取り過ぎには気を付けてください。