✱ 季節と病気  

 

🌱自然の中で、草花や木が季節とともに変化しているように、私たちの体も同じようにいつも移り変わっています。


⛄ 冬は、腎(腎臓・膀胱)の季節 ⛄

 

腎の働きが活発になり、腎に溜まっている“毒”が盛んに出て、リフレッシュする時期ということです。

腎は、泌尿器なので、尿に毒が多く出やすいのですが、耳、骨なども関係が深いので、ここに症状が出ることもあります。

例えば、中耳炎や骨折、捻挫など…。

また、腎は、寒さにとても弱いので、充分に温かくして過ごすことが大切です。


🌸 春は、肝(肝臓・胆のう)の季節 🌸 

春は、肝臓の季節にあたり、一年で最も働きが活発になります。

そして、これまで出せないで肝臓に溜まっていた毒素が盛んに出てきます。

つまり、毒素を外に出して病気を治そうとしているのです。

 

東洋医学では、肝臓は“木”の性質を持つものとされているのですが、今、まさに肝臓が活発に働いて病気を治そうとしている時に、“木”もこの活動に一役買っているのです。

その“木”こそ、“杉”なのです。

つまり、春になると毎年騒がれ、嫌がられている「花粉症」は、実は、肝臓の毒出しの一つの症状なんです。

花粉による目の充血、かゆみ、くしゃみ、鼻水など、すべての症状はこれまで肝臓に溜まっていた毒素が出ている状態なのです。毒が出ていってしまえば、症状は消えていきます。 

私達の体は、このようにいろいろな機会をとらえては、病気が悪化しないように毒素を出し続けているのです。 

 
🌸 感情の乱れという形で、毒が出ることもあります。

肝臓の毒は、脳に送られていって精神的な症状としてあらわれることもよくあります。

例えば、感情が高ぶってイライラしたり、気持ちが沈んでうつ状態になったりなど…。

これに加えて、入学や仕事など、環境の変化で精神的に疲れることも多くなりますので、春は一年の中で最も感情が乱れやすい季節といえます。

 

感情が不安定な時は、半身浴は頭がすっきりするのでもお勧めです。

また、食べ過ぎと甘いものには特に気を付けてください。

 

ある程度、毒が出て行ってしまえば、気持ちは安定してきます。


🌻 夏は、“心臓”の働きが活発になる季節です。


夏は、心臓に溜まった疲れや毒素などを外に排出して、リフレッシュする季節ということです。
この場合は、心臓だけでなく、心臓と繋がっている血管なども含まれます。
活動的になった心臓は、身体を巡っている血管にも働きかけて、隅々に溜まっている毒を出そうとします。
そのため、心臓の悪い人にとっては、この毒出しの影響で、ちょっと動悸がしたり、胸苦しさを感じたりなど辛い時期かもしれません。

心臓の毒は、主に、“汗”という形で出ることが多いようです。
ゆったりとした気持ちで半身浴を行っていると、じわじわと汗が上半身から出てきます。時には、頭や首筋、肩などから汗が滝のように流れ出ることもあります。
半身浴は、心臓に負担のかからない入湯法であるばかりか、心臓の毒も汗と一緒に出すことができるのです。

また、心臓は日頃から、食べ過ぎで疲れた消化器を助けています。
しかし、夏の季節は、心臓が自分の毒を出す時なので、あまり、消化器を助けてくれません。
そのため、食べ過ぎや飲みすぎで消化器を酷使すると、すぐに胃腸に影響が出ます。例えば、食あたりや食欲不振、胃腸障害、夏バテなどの症状が出やすいです。
くれぐれも消化器を大事にしてくださいね。

なお、猛暑で、外出の時などは、汗が止めどなく出ることがありますが、この場合の汗は、毒出しというよりは、体温を下げるためです。適度に水分や養分などを補給してください。