冷えは、誰にでもある
体の温度をサーモグラフィーで見ると、誰でも例外なく、上半身は体温が高く(心臓を中心に37度前後)、反対に下半身は低くなっています。特に、足もとは31度以下になることもあります。
血液は、体温の高い方に流れやすいので、上半身には血液がたくさん流れていますが、下半身から足もとにかけては、冷えによって血管が縮み、血液の量も流れも悪い状態になっています。
このように上半身と下半身の体温差は、血液の流れに大きく影響し、結果として、体全体の血液循環を悪化させていることになります。
このように血液循環が滞った状態を“冷え”と捉えています。
このように、誰もが常に“冷え”の状態で生活しているということですので、少しずつ内臓に疲労などの毒素が溜まり、これが病気の原因などになってきます。
“気”とは?(東洋医学)
“気”とは、すべての生命エネルギーと考えられています。
“気”には、熱い気(陽)と冷たい気(陰)があり、それぞれ性質があります。
熱い気は上の方から、下に降りてくる性質と熱いところが好きで、熱いところに留まろうとする性質があります。
冷たい気は下の方から、上に登っていく性質と冷たいところが好きで、冷たいところに留まろうとする性質があります。
この二つの“気”が滞りなく、体の周りをくるくるとまわることで生命のエネルギーが生み出され、高められていきます。
東洋医学から見た“冷え(気の停滞)”
足もとの冷えと頭の熱(ほて)りを“気”の性質から考えてみるとー
頭の方が熱くなっているので、熱い“気”は、上の方に留まったままです。
足もとの冷えで、冷たい“気”も、下に留まったままです。
このように、熱い“気”と冷たい“気”が上と下に分かれたままでは、“気”は動くことができないので停滞し た状態になります。
東洋医学では、“気血のめぐり”と言って、“血液”は、“気の流れ”によって循環しているとされていますので、当然、血液の流れは悪くなって、“冷え”の状態といえます。
この“冷え”は、体調不良だけでなく、日常生活をよりよく過ごすために必要な感性(気持ち)などに影響することも多く、周りの人との関係に支障が出ることもあります。
“冷え”を改善するには、“頭寒足熱”という方法があります。
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